あなたの会社は、1年後生き残っていますか?


私の直接の知人の中に、2002年に起業した私と同時期あるいはその後に
ビジネスを始めたのに、もうすでに、サラリーマンに戻ったという人が、複数います。

「2006年版中小企業白書」によると
事業所が1年後も続いている「生存率」は、1984〜2002年の平均で
全事業所の場合、72.8%。

自営業では62.3%しか、1年続いていません。
4割近くの人が、仕事を始めて1年もたないのです。

これは、最適な調査が他にないという理由で
製造業で、従業員4人以上の事業所を調べる「工業統計表」から
データを引用しており、設備が簡素なため独立が容易なサービス業や
1人で起業する人を含めた全自営業の事業所だと、おそらく半分が
1年でなくなっているのではないでしょうか。

以下はすべて、自営業の数字です。

近年でもっとも生存率が低かった2000年開業者の場合
1年後生存率は51.9%です。
私と同じ2002年開業者は、68.3%。

ちなみのこのデータは、事業所の開業後経過年毎に、前年の事業所数を100として
次年に存続している事業所の割合を示したものです。
そのため、年を経るごとに、生存率は上がります。

1年後生存率が底だった2000年開業者の場合、3年経過後の生存率は、80.5%。
2年続いた人の8割は、3年続いているということです。

最初の1、2年は石にかじりついてもがんばれ、ってことですね。

各年の生存率を掛けていくと、何年後にどれだけ生き残ったのか
計算することができます。

2000年に開業した自営業者が100人いたとすると
3年後もまだ続いているのは、27.5人。

「石の上にも3年」といいますが、4分の3近くが、3年
石の上に座っていることができなかったのです。

ランチェスター経営の武田陽一先生は「10年続くのは2割」とおっしゃっていますが
どうやらそれは、法人を含む全事業所のことみたいです。

10年分のデータが揃った1993年開業の自営業者の場合
10年後まで生き残っているのは、100人のうちたったの8.6人。
9割以上のライバルは、消えてしまっているのです。

私は2004年10月から、ランチェスター戦略を基盤とした経営戦略づくりに
取り組んできました。
「経営が安定するまでには3年は覚悟せよ」とよくいわれるとおり
まだまだ安定したとはいえません。

しかし、運や環境に任せたり、下手な鉄砲…とばかりに
やみくもに戦術を繰り出すことを続けていたとすると
今頃、消えてしまったほうの4分の3に入っていたかもしれません。

かといって、事業領域を決め、商品・地域・客層の絞り込みをすれば
それだけでうまくいくほど、経営は甘くありません。
それをベースに、商品・地域・客層戦略にマッチした営業戦略を立て
戦術を1つ1つ、作っていかなければいけません。

経営とは、オセロゲームではなく、ルービックキューブのようなものだと思います。

端と端を取れば全部同じ色にひっくり返るのがオセロゲーム。
ルービックキューブは、6面全ての色が、揃わないとダメなのです。

「よっしゃ。この面揃った」と思って、別の面を見ると、違う色が混じっていてガックリ
という記憶がありませんか?

本当に、あの感じとソックリだ、と思うのです。

戦略がよくても、1つ1つの戦術や業務が全部それに適合しないと
うまくいった、というレベルにはいきません。
それには、1年では到底ムリで、何年もかかる、と
覚悟しなければならないのでしょう。

1年かかって戦略づくりをしても、必ずしも結果は出ていないかもしれません。
売上があまり変わっていないかもしれません。

でも、何もしなければ、何も変わらないどころか、簡単につぶれてしまうのです。
なくなるほうの5割に、入ってしまう可能性が高くなるのです。

あなたの会社は、1年後に、生き残っていると思いますか?
その理由は何ですか?

もし、生き残っている、と自信をもっていうことができなかったり
生き残っているといえる明確な理由をいうことができないのであれば、あなたは
依然として「なりゆき経営」から「戦略経営」への転換を図れていないのです。